国書データベースについて
データベースの概要

 国文学研究資料館が構築するもので、国内外の多くの機関等及び国文学研究資料館が所蔵する古典籍(江戸時代以前の書籍)等資料の書誌情報と、その一部の高精細画像を一度に検索・利用できるデータベースです。無料で公開していますので、どなたでも利用できます。

 日本の古典籍の総合目録である「日本古典籍総合目録データベース」と「日本語の 歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画(略称:歴史的典籍NW事業)」によって構築された「新日本古典籍総合データベース」を発展的に統合し、さらに機能強化を目指すものです。


データベースの収録内容

 江戸時代以前の日本の書籍を中心に、一部、漢籍及び明治時代以降の書籍等資料を含みます。

 書誌情報等の主要なメタデータは主に 『国書総目録』(岩波書店刊)の継承・発展を目指して構築してきた「日本古典籍総合目録データベース」を引き継いでおり、資料の書誌・所在情報を著作(作品)典拠・著者典拠とともに提供します。

 書誌情報のリソースは、各機関で公刊された目録類、各機関所蔵の原本資料の画像、国文学研究資料館所蔵資料の3種があり、総じて国内外の機関等の所蔵する資料の書誌・所在情報を収録しています。

 画像情報は「新日本古典籍総合データベース」を継承し、歴史的典籍NW事業等により、令和6年度末までに30万点の資料の原本画像の公開を目指しています。一部の画像には内容からの検索を可能にする画像タグや全文翻刻テキストも付加しています。


データベースの特徴

 書誌情報は、現代資料と異なる古典籍の特色を表現できるよう多くの項目から構成され細かく記述されています。各書誌情報が著作典拠(作品としての情報)によってまとめられ、同じ作品のバリエーションである個別資料を容易に比較できることが大きな特色です。書誌検索のほか、著作検索、著者検索、画像に付けられたタグ検索、全文テキスト検索等多彩な検索ができます。また、ピックアップコンテンツでは、特色ある古典籍を取り上げて専門家が解説しています。

 画像情報は、画像が見やすく感覚的に操作できるビューワとして、IIIF(International Image Interoperability Framework:トリプルアイエフ)*ビューワであるMirador3を採用し、世界中の他のデジタルアーカイブの画像と簡単に連携できます。一部の画像はこの仕組みにより公開しています。*IIIFとは国際的な画像相互運用のための枠組み

 画像がある書誌にはDOI(デジタルオブジェクト識別子)を付与しており、永続的なアクセスを保証しています。引用や参照を示す際にはDOIを記載することをお勧めします。


データベースの利用

 当データベースは、どなたでも無料で手続きなしで利用できます。また、公開する画像のオープン化を推進しパブリックドメイン及びRights Statementsの仕組みを採用しています。

 国文学研究資料館所蔵資料の画像はパブリックドメインで公開していますので、どなたでも自由にご利用いただけます(クレジット表示をお願いしております)。詳細は画像利用条件(国文研)のページをご覧ください。画像が公開されていない資料の利用については当館図書館のページを参照ください。

 他機関所蔵資料については、それぞれの所蔵者ごとに利用方法が異なりますので、所蔵者の利用案内を必ずご確認くださるようお願いいたします。詳細は画像利用条件(他機関)のページをご覧ください。画像が公開されていない資料の利用については使い方のページを参照ください。


データベースの作成
 当データベースは、歴史的典籍NW事業、当館調査収集事業等により作成されています。

 歴史的典籍NW事業は、国文学研究資料館が中心となって、国内外の大学等と連携し、「日本語の歴史的典籍」に関する国際共同研究ネットワークを構築することを目的とした大規模学術フロンティア促進事業です。詳しくはこちら

 調査収集事業は、国内外に所蔵されている日本文学及び関連資料の専門的な調査研究と、撮影及び原本による収集を行い、得られた所在・書誌情報を整理・保存し、日本文学及び関連分野の研究基盤を整備しています。詳しくはこちら


謝辞

 本データベースは、JSPS科研費 JP208010、JP218010、JP228006、JP238006、JP248007、JP258007、JP267002、JP15HP8005、JP16HP7001、JP19HP8003、JP20HP7001、JP21HP8003、JP22HP8003、JP23HP8003の助成を受けています。

 また、原本を所蔵する多くの機関・所蔵者から多大なご協力をいただいています。


2023.3.1作成
2024.11.21最終更新